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殺菌効果が認められた病原性微生物①
電話消毒薬の主成分の硫酸オキシキノリンによる殺菌効果が認められた病原性微生物
黄色ブドウ球菌
顕微鏡で観察すると、直径1μmの球形をした菌が集合して、ブドウの房状のように見えることから、
この名前が付きました。培養したときに、黄色い毒素を出します。
この細菌は、決して珍しい菌ではなく、おでき、にきびや、水虫等に存在する化膿性疾患の起因菌で、
健康な人でも喉や鼻の中、手指などに高率で存在するといわれています。
人だけでなく、動物にも存在しており、ごく身近にある細菌です。
また、食中毒の原因菌としても有名であり、食べ物に付着し、食べ物の中で増殖するときにエンテロト
キシンという毒素をつくり、この毒素が人に危害をおよぼします。
菌自体は熱に弱いようですが、エンテロトキシン毒素が熱に強く、100℃で30分間加熱しても残ります。
また、酸素のない状態でも増殖し、乾燥にも強く、多少の塩分があっても毒素を作ることが可能です。
そして、酸に強いため、胃酸でも分解されず、胃や小腸で吸収され症状を引き起こします。
潜伏期間は1~5時間で、食中毒の主症状は、吐き気、おう吐、腹痛です。
過去には、黄色ブドウ球菌が原因で、1万3千人超の患者を出した集団食中毒事件が発生しています。
この菌は、手指からの接触感染が主な原因です。
食中毒予防には、「菌を付けない、菌を増やさない、殺菌する」が基本です。
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