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2017年6月

 乳酸菌だけでは足りません

  近年、腸内の状態が健康に重要な役割を果たしているということで、腸内細菌の注目が高まり
  ました。

  食品業界は、腸内細菌が喜ぶという乳酸菌入りの飲食物を次から次へと発売し、猫もしゃくし
  も乳酸菌の状況になっています。


  果たして乳酸菌はほんとうに効果があるのか、ダイヤモンド社発行の週刊ダイヤモンド(6月
  17日発行)が乳酸菌の他、健康食品の信憑性について特集をしています。


  その中で、明治のヨーグルトのことについて書かれたものがあります。

  明治は、3種類の「R-1」、「LG-21」、「PA-3」乳酸菌が入ったヨーグルトを
  それぞれ販売しています。


  2012年にNHKの情報番組で、R-1乳酸菌がインフルエンザの予防に有効という放送を
  したところ、R-1ヨーグルトがバカ売れしたようです。

  しかし、同誌が有効性について明治に問い合わせたところ、その3種類の乳酸菌単体ではそれ
  ぞれの有効性が認められているが、ヨーグルトとしては特定の有効性があるかは分からないと
  いう回答であったようです。


  乳酸菌単体の有効性を巧みに利用して、ヨーグルトにも効果があるとのイメージを植えつける
  販売戦略をしているということでした。


  他にもいろいろな機能性ヨーグルトや乳酸菌飲料の効果やその根拠について書かれていますが、
  科学的根拠を示すことができているのは半分未満です。


  乳酸菌は体に良いことは確かですが、一般的に思われているほど、機能性の効果が得られる確証
  はないのが実情と思われます。


  最近では、ロッテの乳酸菌入りチョコレート「乳酸菌ショコラ」が、当初は「生きた乳酸菌が
  100倍とどく」というキャッチコピーで売り出しましたがが、根拠となる資料がなかったため、
  キャッチコピーの変更を余儀なくされた事例がありました。


  それでも売れるのでしょうか、現在乳酸菌入りの食品がどんどん発売されており、発酵食品で
  ある納豆にまで乳酸菌入りが販売されています。
  吉野家も乳酸菌入り牛丼を提供して始めているようです。


  この特集の中で、ウンチ博士といわれる辨野氏のコラムで次のことが書かれています。

  発酵食品が腸に良いといわれていますが、科学的根拠がそろっているのは、ヨーグルトや乳酸
  菌飲料などの発酵乳製品と納豆ぐらいで、麹やキムチによる腸内環境の改善効果を調べた試験
  はほとんど存在しないということです。

  したがって現段階では、善玉菌による健康効果を求めるなら、ヨーグルトや乳酸菌飲料を薦め
  ています。

  しかし、乳酸菌などのいわゆる善玉菌は、あくまでも脇役的な存在であり、腸を健康に保つに
  は、運動で筋肉を動かして、野菜などで食物繊維を多く摂取することが重要だということでし
  た。


  健康を保つには、体をよく動かし、バランスの良い食事を取ることが基本だということですね。

 

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 春限定の身近な万能薬

  “ヨモギ”といえば、昔から日本で親しまれてきた和菓子のヨモギ餅や草餅を思い浮かべる方が
  多いと思います。

  ヨモギは、野原やあぜ道などに自生する多年草の植物で、香りの良い若葉をすり潰したものを
  草餅などの原料に使用します。

  また、葉毛という葉の裏側には白い綿毛があり、“もぐさ”として用いられるため「灸草」とも
  呼ばれるようです。


  実は、このヨモギにも抗菌作用やいろいろな薬効、効能を有していることが分かっています。

  主成分のシネオールには、抗菌、防腐、抗炎症作用があり、軽い切り傷やすり傷に、ヨモギの
  葉をよく揉んで、出た汁を患部にたらし、その上に葉をのせておくと血が止まり、傷が早く治
  るといわれています。

  またシネオールには虫よけ効果があり、昔の日本では、ヨモギの葉を燃やして煙をたき、蚊や
  害虫を追っ払ってきました。

  さらにシネオールの香り成分には、交感神経の働きを抑えて副交感神経の働きを活発にする効
  果があり、心を落ちつかせリラックスさせてくれます。


  当社の電話消毒薬にも、花粉症軽減効果のために1.8シネオールを含有させており、消毒効果
  とアロマテラピー効果、花粉症軽減効果で電話消毒薬を装着するだけで得した気分になります
  ね。

  このシネオールやα‐ツヨンの精油成分が、あのヨモギ独特の香りを生んでいます。


  ヨモギにはシネオールだけでなく、βカロチンやビタミンC、ビタミンEといった抗酸化ビタ
  ミンも豊富に含まれており、さらにビタミンK、鉄、食物繊維、カリウムの含有量も非常に多

  いことが分かっています。

  あらゆる成分が豊富なため薬効が高く、昔から万能薬として、外用・内服を問わず活躍してき
  たようです。


  現代において、ヨモギ餅と草餅の違いは無いようですが、草餅の方が歴史は古く、その昔は春
  の七草の一つ「母子草」を使って作っていたようです。しかし、江戸時代に母と子を一緒に煮
  るのは縁起が悪いということで、ヨモギに変わったということでした。

  今は、両方ともヨモギの若葉をもち米や上新粉に混ぜて作ります。白玉粉で作る場合もあるよ
  うです。


  残念ながら、今年のヨモギの季節は過ぎてしまいましたので、来年の旬のヨモギ餅を楽しみに
  待ちましょう。

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 「やるし蚊ない」キャンペーン

  今年は5月から暑い日が続き、すでにたくさんの蚊が発生しています。

  2014年に、都内では代々木公園でデング熱のウイルスを持った蚊が確認され、感染者も出ま
  した。

  このため翌年より、東京都は蚊の発生防止の強化月間を定め、対策に取り組んでおります。


  今年は、「蚊の発生防止 やるし蚊ない」という注目を引くキャッチコピーと、4コママンガを
  載せたポスターを作成し、「やるし蚊ない」キャンペーンを展開しています。

  ちょっとした水たまりに、蚊の幼虫であるボウフラが繁殖するため、植木鉢の受け皿や空きビン
  などにたまり水を作らないよう呼びかけています。

 

  多くの種類の蚊の活動時期は春から秋にかけてで、気温が15℃以上になると吸血を始め、吸血
  活動が特に活発になるのは、25~30℃とされています。
  ただし、30℃を超えてくると活動が鈍り、35℃を超える猛暑になると陰で休んでいるという
  ことです。


  ちなみに吸血する蚊は、産卵前のメスの蚊だけです。

  産卵に備えて栄養が必要なため、この時期だけ人の血を吸い、それ以外は、オス・メス問わず、
  花の蜜や植物の汁などを吸って生活しているのだそうです。


  とはいっても、蚊が媒介する病気は危険なものが多く、あるデータによりますと、界中で人間
  の一番の亡くなる原因は蚊であり、1年間で72万人超の人が命を落としていると示されていま
  す。

  WHOの報告によると、特にマラリアは2015年の患者が約2億1千万人、死亡者数は約44万人
  で、その死亡者数のほとんどがアフリカの子どもたちと推定しています。

  マラリアの発症率、死亡率ともに激減しているということですが、それでもまだ、これだけの死
  亡者が出ています。


  他にも、致死率の高い日本脳炎、昨年問題となったジカウイルス感染症、ウエストナイル熱など、
  蚊が媒介する病気があります。


  これらの病気に日本で感染するリスクは非常に小さいですが、蚊に刺されること自体が不快です
  から、まずは蚊の発生の元を断つようにしましょう。

  不要な水たまりを作らないことがポイントです。
  周辺で10日以上水が溜まっているところは要注意です。

 

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