シナモンマスクでインフルエンザ予防
このほど、千葉大学医学部附属病院の和漢診療科長が香辛料のシナモンの成分を染み込ませた
マスクを開発したことが、日経新聞に掲載されておりました。
シナモン成分は、インフルエンザの予防効果の可能性があるようです。
シナモンは世界で最も古くから使われていた香辛料の一つのようです。さまざまな料理やお菓子など
に使われおり、日本では京都の銘菓「八つ橋」の香りといえば、あれもそうかと思われる方も多いので
はないでしょうか。海外発のものでは、アップルパイなどが有名です。
一般にはシナモンとして知られていますが、生薬では「桂皮」というものです。
中国では、昔から薬用として用いられ、多くの漢方処方に配合されています。薬効は、免疫力の回復、
胃腸機能の調整、血液循環の改善などの作用があります。そして、強壮・強精薬としても効果があり
ます。
また、シナモンで紹介されている用法では、コレステロール降下やダイエット、鎮痛などを期待して使用
されています。
さらに、酸化防止剤や抗菌剤の働きもあり、細菌増殖を遅らせる作用もありますが、この作用がインフル
エンザの予防につながるのかもしれません。
今回開発されたマスクの仕組みは、シナモンから抽出した成分をシートに染み込ませ、そのシートを鼻
や口と接する部分に挟み込むようです。
ただ最近の研究で、シナモンは過剰摂取の危険性が指摘されており、シナモンの香り成分の一つである
クマリンという物質が過剰になると、肝障害が誘発されることが分かってきています。
通常の料理などで使われるシナモンの量は少ないため心配はないということですが、シナモンを含む
サプリメントには注意が必要なようです。
このマスクは、人体に適切なシナモンの吸引量を計算し、試作を繰り返して完成させたもので、今後は
着用後のアレルギーなどの副作用に関する詳細なデータを収集していくそうです。
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