人類史上最大の感染症
歯周病菌が、全身の病気にいろいろと影響があることがわかってきています。
歯周病菌は、古代メソポタミアのころから悩まされて続けてきたとされており、人類史上最大
の感染症といわれております。それで、ギネスブックにも載ったそうです。
口の中には500種類以上の細菌が生息し、口の中の栄養分を吸収して、半日も経つと歯垢を
作ります。
歯垢1グラム中には、約1,000億個の細菌がいるといわれています。そのまま放っておくと、
ぬめりを持ってきます。口の中がネバネバしてきたなあと感じたときが警告です。
口の中の細菌にも、善玉菌、悪玉菌、日和見菌があり、悪玉菌が歯周病を引き起こします。
先日開かれた「口腔保健シンポジウム」において講演した大阪大学の天野教授よりますと、
日本で歯周病菌に感染するのは18歳以降が多いということです。
高校生で歯周病菌がいる子は5%に満たないそうですが、18歳を過ぎるころから感染する
機会が多くなり、日本人の60%が感染してしまうということです。
感染源は、大体3~4割が親などの家族からだといわれています。
歯周病菌に感染してしまうと、一生歯周病菌が棲みつくことになります。
ただし、歯周病が発症するのは、歯垢の病原性と歯茎の抵抗力のバランスが崩れたときです。
歯垢や歯石によって歯茎が腫れ、歯周ポケットの溝ができ、そこにまた汚れなどが溜まり、
歯茎が炎症を起こすことで出血しやすくなります。
出血すると、歯周病菌は血液からいろいろな栄養をとって、がぜん元気になり、爆発的に増殖
します。そして、歯茎に炎症がおき歯周病になってしまい放っておくとどんどん悪くなる一方
です。
また近年の研究で、歯周病菌が歯茎の傷から血管に入ることによって、いろいろな病気の悪さ
をすることがわかってきました。
心筋梗塞や脳梗塞、糖尿病、アルツハイマー病、リウマチなどに悪影響があるということです。
また、高齢者の場合、肺炎を起こしやすくなるようです。
このようなことで、口腔衛生は、全身の健康にとって非常に重要です。
歯ブラシだけでなく歯間ブラシなども用いて、しっかりとした歯磨きを心掛けましょう。
また定期的に歯科医で歯石などをクリーニングしてもらいましょう。
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