小さな人食い
「人食いバクテリア」のことが、たびたびメディアに取り上げられています。
これは、「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」のことで、発病後数十時間以内には組織の壊死、
急性腎不全、多臓器不全等を引き起こし、死に至ることが多いことから、人食いバクテリア
と呼ばれています。
今年の患者数は、8月上旬において過去最多だった昨年をすでに上回っており、都道府県別
では、東京が一番多く、以下大阪、神奈川と続いています。
劇症型溶血性レンサ球菌感染症は、主にA群溶血性レンサ球菌により引き起こされます。
A群溶血性レンサ球菌自体はごく一般的な病原体であり、主にのどに感染して、咽頭炎や
扁桃炎などを引き起こします。これらは学童期の子供に多い疾患です。
しかし、何らかにより通常無菌状態であるはずの部位(血液や筋肉)に侵入し、突然攻撃的
になることで劇症型の症状が現れますが、明らかなことは解明されていないようです。
劇症型の場合は、30歳以上の成人が発症しやすく、特に男性は70代、女性は60代に
多くみられます。
また、突然発病し、発病から症状の進行が非常に急激なため、致死率は30%と高くなって
います。
有効な予防法は免疫力をアップすることです。
劇症型溶血性レンサ球菌感染症になることについて明確な原因は分かっていませんが、
生活習慣病などの持病がある高齢者や、免疫力が低くなっている高齢者が発症する可能性
が高いため、免疫力を高める心掛けが大切です。
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