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 続く見えない脅威

  WHOは、中南米で感染拡大している「ジカ熱」感染症にについて、「国際的な公衆衛生上の
  緊急事態」を宣言しました。
  一昨年のエボラ出血熱での緊急事態宣言以来になります。

  WHOとECDC(欧州疾病予防管理センター)によると、昨年5月にブラジルで発生してから、
  中央および南米、カリブ海地域では21の国や地域まで拡大しているということです。
  その他にも、アジア・西太平洋地域では5カ国、インド洋地域のモルジブ、アフリカのカーボ
  ベルデでも確認がされている模様です。


  ジカ熱は、ジカウイルスによる感染症で、蚊が媒介して感染することが分かっていましたが、
  人から人へ感染したのではないかという症例も出てきています。


  ジカウイルスは、1947年にウガンダのジカ森林のアカゲザルから始めて発見され、その名
  が付いたのでしょう。人からは1968年にナイジェリアにおいて発見されました。


  2000年代に入ってジカ熱の流行が何度かあり、2013年のフランス領ポリネシアでは約1万人
  の感染が報告されています。

  今回の感染拡大は桁違いの規模で、ブラジルだけで150万人以上が感染しているとみられ、
  WHOは、中南米の感染者が最大400万人に達すると推計しているようです。


  ジカ熱の症状としては、ほとんどの場合、軽度の発熱、頭痛、関節痛などの症状で、一昨年
  に問題となったデング熱より軽症といわれています。

  また、妊婦が感染すると、新生児が脳の発達が遅れる小頭症となる確立が高くなると指摘
  されております。実際に、2015年10月から2016年1月までの間に、3,530人の小頭症
  症例が確認されており、こちらの方が問題となっているようにうかがわれます。

  その他、ギラン・バレー症候群との関連も指摘されています。


  ジカウイルスという、また聞き慣れないウイルスが出て来ました。
  エボラウイルスやデングウイルス、インフルエンザウイルス、次から次と目に見えない病原
  細菌やウイルスの脅威にさらされています。


  身を守るために、感染のリスクを最大限に減らす予防が大切です。

  また、細菌やウイルスに打ち勝つために、体の免疫力を上げることも重要です。

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