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 「レンサ球菌咽頭炎」が増加

  先ごろまで、おたふく風邪(流行性耳下腺炎)の流行が懸念されていましたが、第3週(1月18日~
  1月24日)までにおいては収束傾向にあります。

  逆に流行の兆しがみえているのが、小児に多い急性の咽頭炎である「A群溶血性レンサ球菌咽頭」
  です。


   国立感染症研究所によると、指定医療機関(定点)から報告される定点当たりの報告数が3週連続
  で増加しており、過去5年の同時期と比較してかなり多くなっています。

  第3週(1月18日~24日)における全国の報告患者数は9,552人で、定点当たり3.03人と
  なっています。
  都道府県別で一番多いのは山形県(8.45人)で、次に鳥取県(7.37人)、福井県(5.95人)、
  静岡県(5.83人)、鹿児島県(5.27人)と続いています。
  患者数としては東京都が一番多いのですが、定点当たりは全国平均と同数値となっています。


  A群溶血性レンサ球菌感染症は、A群溶血性レンサ球菌(溶連菌)によって引き起こされる上気道
  の感染症です。

  一般的な症状としては、2~5日の潜伏期間を経て、突然の38℃以上の発熱、のどの痛み、赤い
  ぶつぶつがあらわれる苺状の舌などです。症状は大体1週間以内に改善します。

  まれに喉や舌、全身に赤い発疹が拡がり高熱を伴う猩紅熱に重症化することがあります。
  また、肺炎や髄膜炎、リウマチ熱、急性糸球体腎炎などの合併症を引き起こすこともあります。


  症状は風邪のようですが、咳や鼻水がほとんどありません。
  ウイルス性の風邪と違い、合併症を引き起こさないためにも、しっかり除菌することが大切です。


  感染経路が患者の咳やくしゃみのしぶきによる飛沫感染か、細菌が手に付着して口などに触れる
  ことによる接触感染ですので、予防対策は衛生管理の基本である手洗い、うがい、マスクが有効です。


  電話しょうどくは、溶血性レンサ球菌に対しても有効です。

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