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ペットボトルを栄養にする細菌
現代は飲料といえばペットボトルと言われるぐらい、ものすごい数のペットボトルが消費されています。
そのペットボトルの素材となる「ポリエチレンテレフタレート(PET)」は、石油を原料に製造され、
ペットボトルの他にも衣類などに活用されています。
今や、PET樹脂の世界年間生産量は、2013年には5,600万トンにまで増え、そのうち容器包装用
に1,540万トン、フィルム用に320万トン、繊維等に3,800万トンが使用されているようです。
これだけ製造されているPET製品ですが、リサイクルされているのはペットボトルのみで、多くは
廃棄されています。
従来では、この廃棄されるPET製品は、自然界での生物によって分解はされないと考えられてきま
した。
しかし、この定説を覆す研究結果が発表されました。
京都工藝繊維大学や慶応大学、民間会社の共同研究グループが、PETを分解して栄養源とし増殖
する細菌を発見したと発表しました。
この細菌が持つ2種類の酵素によってPETが分解され、最終的に炭酸ガスと水になることが分かった
ということです。
今までの化学的に分解するケミカルリサイクルでは非常に効率が悪く、相当のエネルギーを消費して
いましたが、細菌による分解が確立されれば、PETのリサイクル状況が一変するということです。
細菌やウイルスなどの微生物の世界は、非常に奥が深いと実感します。
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