都内で結核集団感染
警視庁渋谷署で、2015年末から2016年にかけて署員19人が結核に集団感染していたこと
が分かったと新聞やニュースが報じました。
19人のうち6人が発症しており、この6人を含む12人が投薬治療を続けているということです。
感染元は、渋谷署で留置していた60代の男性の可能性が高く、感染した署員の大半は、その男性
を担当していた模様です。
男性は署内で体調を崩し死亡、当初は肺炎が原因とされていましたが、その後「肺結核」原因であ
ることが分かりました。
また、死亡した男性の解剖を担当した東京都内の大学病院関係者も7人が感染していたことも判明
しています。
大学病院の調査で肺結核だと分かったのが2015年6月であるのに、渋谷署が把握したのが2ヶ
月後の8月です。
また、本来結核が判明した時点でただちに最寄りの保健所に届け出る義務があるにもかかわらず、
保健所に届け出たのは2016年1月になってからということでした。
現在は、昔に比べて結核患者が少なくなって関心が薄れており、薬も開発されているため、結核が
軽視されていることが報告の滞りを招いた可能性があります。
インフルエンザは大騒ぎされますが、結核の方がもっと恐ろしい病気であるため、感染症法の指定
されているにもかかわらずです。
今年3月にも茨城県の病院で結核の集団感染が発生しております。
多剤耐性結核も確認されており、もっと注意するべきだと思われます。
日本は欧米先進国に比べてまだまだ結核罹患率は高く、世界の中では中まん延国とされてい
ます。
「結核は昔の病気」ではありません。
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