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 細菌性食中毒が多くなります

  5月20日から21日にかけて、福井県において学校給食が原因で、小中学生の児童と教職員合わせ
  て287人が被害となる集団食中毒が発生しました。
  患者からはノロウイルスが検出されているということで、食中毒の原因になった可能性が高いという
  ことです。

  5月23日には、兵庫県のゴルフ場でレストランを利用した29人が下痢や発熱を訴えるという集団
  食中毒が発生しています。

  また同じ日に、鹿児島県で高校生7人が食中毒の症状を訴え、こちらは食中毒菌のカンピロバクター
  が検出されています。


  食中毒にはウイルス性と細菌性があり、ノロウイルスは前者、カンピロバクターは後者に分類され
  ます。


  ウイルスは、寒い時期や乾燥していても生きていることができます。ウイルスが食べ物を通じて体内
  に入ることで、人の腸管内で増殖し、食中毒を引き起こします。ウイルスは食べ物の中では増殖しま
  せん。

  細菌は、温度や湿度などで増殖の条件が整い、細菌に感染した食べ物や、細菌が増殖した食べ物が
  体内に入ることで食中毒を引き起こします。

  ですので、温度や湿度が上がるこれからの季節は、細菌が原因となる食中毒が多く発生するわけです。


  細菌性食中毒の原因となる細菌の代表的なものは、腸管出血性大腸菌(O157など)、腸炎ビブリオ、
  サルモネラ、カンピロバクターなどあります。

  食中毒の原因となる細菌の多くは、約20℃ぐらいで活発に増殖し始め、体内温度ぐらいが最も活発
  になります。
  しかし、大半の細菌は75℃以上で十分に加熱すれば死滅することがポイントです。
  ただし、毒素の効力を無効にするには、80℃以上の高さが必要な場合もあります。


  厚生労働省の統計では、もっとも食中毒が発生している場所は飲食店が圧倒的に多く、次に家庭での
  発生が多いようです。

  食中毒予防の原則は、1つは食べ物に細菌をつけないということです。それには、よく手を洗って
  食品を扱うことです。

  2つ目は、細菌を増やさないということです。温度が上がると細菌の増殖力が活発になりますので、
  低温で保存し増殖力を弱めることです。

  3つ目は、細菌を死滅させることです。ほとんどの細菌やウイルスは高温に弱いので、十分に加熱
  することです。加熱できない調理器具などは熱湯で消毒します。


  食中毒の原因となる特性を理解し、しっかり予防しましょう。

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