結核が世界で猛威
ここ数ヶ月の間に、日本において結核の集団感染があちこちで発生していますが、世界では結核が
猛威を振るっているという記事がありました。
2014年の結核による死者数は150万人に達し、エイズによる死者数より多く、すべての感染
症の中で最も多くなってしまいました。
WHOによると、2014年に新たに結核に感染した患者数は推定約960万人に達しており、その
うち37%にあたる約360万人が治療を受けられない状況にあるということです。
国別の新たな結核罹患者数は、インドが220万人で最多となっています。
次に続くのがインドネシアの100万人、そのあと中国が93万人、ナイジェリアが57万人、パキ
スタンが50万人と続いているようです。
死者数は横ばい傾向で続いており、2015年以降も同様の傾向が続いている模様です。
一方エイズについては治療薬の進歩で感染者が長く生きられるようになり、死者数は激減しました。
また、結核の治療を途中で中断してしまうことによって多剤耐性結核も発生しているということで、
さらに結核の感染が深刻化しています。
その多剤耐性結核患者数は推定48万人といわれており、これによる死者は年間約19万人と推定
されています。
日本では「結核は過去の病気」という認識が強いですが、日本でも毎年新たに約2万人の感染者が
発生しており、約2,000人が結核により死亡しているというのが現状です。
結核は古くからある病気で、治療薬もできていることから警戒が甘くなっていますが、発症すると
大変な病気です。
日本は欧米先進国と比較して、人口に対する年間の感染者数の割合が高く、中まん延国であること
を忘れてはいけません。
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