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 「ノロ」と「サポ」

  千葉県の障害者施設で「サポウイルス」が原因とみられる食中毒の集団感染が発生しました。
  入所者と職員あわせて34人が下痢や嘔吐の症状を訴えているということです。


  サポウイルスは、ノロウイルスと同じ科に属するウイルスで、ノロウイルスの親戚みたいなもの
  です。
  ノロウイルスと同じように人の小腸粘膜で増殖します。
  また、ノロウイルスと同様に、人以外でウイルスが増殖することは確認されていないということ
  です。


  ちなみに「サポ」とは、1977年に札幌の児童福祉施設における胃腸炎の集団発生で初めて発見
  され、サッポロウイルスと名付けられたことに由来していています。


  感染源は、ノロウイルスと同じでカキなどの二枚貝を生食や不十分な加熱で食べることが原因と
  なります。アサリからもウイルスが検出されています。

  汚染された貝類を調理した手や、まな板などから生食用の食材に汚染が広がることもあります。

  また、感染した人の嘔吐物やふん便などから感染することもあります。


  カキが旬を向える秋から冬にかけて食中毒の発生件数が増加しますが、今回千葉で発生した集団
  感染のように年間を通して感染の恐れがあります。


  感染力が非常に強く、わずかなサポウイルスが体内に入るだけで爆発的に増殖するため、潜伏
  期間は12~48時間とされています。


  予防対策として、まずは十分な加熱処理です。中心温度が85℃~90℃まで到達したところで
  90秒間以上加熱が必要になります。

  調理前、食事前、トイレ後の手洗いも重要です。

  また、感染者のおう吐物やふん便の処理の際は、手袋・マスクを着用し、次亜塩素酸ナトリウム
  (濃度1000ppm)を用いて消毒し、飛散しないよう適切に処理する必要があります。


  すべての感染症にいえることですが、予防をもっと大切にしましょう。

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