くしゃみ・せきのしぶきはリスク大
インフルエンザや風邪にかかった人が、くしゃみや咳をすると、なんとなく気になります。
ウイルスや菌がばら撒かれているのではないかと。
厚生労働省のサイトでは、くしゃみや咳を浴びる距離を2メートル程度とし、その範囲内に
いる人は飛沫感染の危険性が高いとしています。
それでは実際に、くしゃみによって菌はどれくらいの距離を飛ぶのか。
約3年前になりますが、アメリカのドキュメンタリーチャネル「ディスカバリーチャネル」
の番組でその実験をしています。
実験を行ったのが、ハリウッドの特殊効果スペシャリストたちです。
毎秒3000コマの撮影が可能な高速度カメラと、なんと9メートルまで測定できる巨大物
差しを使用し、鼻から吸い込む粉末状の嗅ぎタバコを使って、くしゃみを誘発しています。
そして実験では、くしゃみとともに飛び散る唾液や鼻水のしぶきが超スローモーションで
しっかり捉えられています。
その映像から、しぶきが30cmまで到達するコマ数により、くしゃみの速度を計算すると、
時速は60キロ前後であることが分かりました。日本では、くしゃみのしぶきの早さは新幹線
並みといわれていましたが、それ程速くはないようです。
また飛距離については、4~5メートルまで飛んでおり、厚生労働省の公表値2メートルより
も大きく飛んでいます。
4~5メートルも飛んでしまうということは、飛沫感染による感染拡大の要因となるのは間違
いありません。
さらに同じ回の番組で、手を通じた接触感染の拡大の実験も行っています。
紫外線を当てると光る染料を入れた人口鼻水を分泌する装置をつけて、パーティーに参加した
結果、ほとんどの参加者の手や腕に蛍光染料がベッタリ付着していました。
装置をつけた実験者が鼻水をぬぐった手で触れたものを通じて、他の人に付着していったよう
です。
一人の風邪引きスタッフがいるだけで、空気感染や接触感染によって感染するリスクは十分に
あるようです。
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