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 放線菌からできる抗菌性保存料

  だんだん暖かくなってくるこれからの季節は、とても過ごしやすい時期なります。出かけること
  が多くなり、コンビニを利用する機会も増えるのではないでしょうか。

  人間が過ごしやすい季節は、微生物も活発になる時期です。この時期に気をつけなくてはいけな
  いのが、「食中毒」です。

  コンビニで販売されているおにぎりは、なるべく長い時間の保存がきくように、食品添加物が使
  用されています。


  食中毒の原因となるのは、食品の微生物、特に腐敗菌です。
  その食品の腐敗菌やカビなどの微生物の増殖を防ぐ目的で使用される主な食品添加物が保存料で
  す。

  この保存料には、いくつかの種類があり、保存させようとする食品によって変わってきます。


  その中に、食中毒を予防するために使用されることの多い「ポリリジン」という物質があります。

  ポリリジンは、自然界に多く存在する微生物の一種である放線菌を培養すると、その培養液に蓄
  積されるもので、それを精製して得られます。

  ポリリジンには種類があり、食品添加物に使用されるのは、「ε-ポリリジン」と呼ばれる種類で
  す。

  抗菌性物質として殺菌性に優れていますが、カビだけには効果が弱いとされています。

  熱やアルカリにも安定性のあるのが大きな特徴で、加工食品に広く活用されています。

  少量の使用でも抗菌効果が高いことから、主に腐敗しやすい生めん、ゆでめん、スープ・つゆ類、
  米飯加工食品、各種お惣菜類など、幅広く使用されているようです。

  パッケージの原材料のところを気にかけて確認してみると、非常に多くの食品で目にすると思い
  ます。


  これも、天然物を利用した抗菌防臭作用ですので、一般的には安全とされていますが、慢性毒性
  があるともいわれているようです。

  現代ではなかなか難しいですが、やはり食品添加物が使用されている食品の過剰摂取は気をつけ
  ましょう。

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