シソは彩りのためだけではありません
刺身の“つま”に欠かせないものの一つに“シソ”があります。
彩りのためだけでなく、殺菌・防腐作用があり、欠かせないのはこの為でもあります。
あの独特の香りは、ペリルアルデヒトという成分がもとになっており、この成分が強い抗菌・
防腐作用を発揮します。
ペリルアルデヒトは精油成分で、主として葉の裏面の腺鱗内に蓄積されています。それが気化
することで香りが立ちます。
他にもリモネン、ピネンなどの精油成分も含まれており、これらの精油はお菓子やタバコなど
の香料として利用されています。
シソは、縄文時代の遺跡から種実が出土されており、昔から栽培されてきた食品であることが
分かっています。そのはるか前に中国から日本に持ち込まれたようです。
紫蘇という漢字は、中国でカニを食べて食中毒になった少年にシソを与えたところ、元気を取
り戻したことから、“紫の葉で命を蘇らせた”ということが由来といわれています。
その逸話からも分かるとおり、シソには多くの効果効能があるとされています。
まずは、強い殺菌・抗菌作用から食中毒を予防するほか、ペリルアルデヒトが嗅覚を刺激する
ことで消化酵素の分泌を促進し、食欲を増進させる効果があるようです。
また、β-カロテンは野菜の中でもトップクラスに多く含まれ、ビタミンやミネラル類なども
豊富に含まれています。
このため、免疫力を高める効果、疲労回復、貧血予防、目や骨にも良い効果があります。
さらに種子にはα-リノレン酸やロズマリン酸があり、これらが花粉症やアトピー性皮膚炎など
のアレルギー症状を軽減する効果もあるとされています。
紫蘇は本来、字のとおり赤ジソのことを指します。青ジソはその変種だそうです。
青ジソの旬は5月から7月頃ですが、1年中出回っていますから、いつでも食べられますね。
上記の他にもたくさんの効能・効果があるとされていますので、刺身についている大根のツマと
一緒に食べておきましょう。
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