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 抗生物質の無駄使い

  先日の日本経済新聞の記事によりますと、抗生物質はウイルス性の風邪に効果がないのに、患者に
  求められれば処方する医師が6割もいることが分かりました。


  抗生物質はあくまでも細菌に作用する薬です。鼻、喉、喉の奥の感染症が風邪とされ、主にウイルス
  が原因ですので効果はありませんが、抗生物質を飲めば風邪が早く治るなどの誤解あるようです。

  医師はそれを分かっていて、ウイルス性の風邪と診断した場合でも、患者などに抗生物質の処方を
  希望されると、「説明して納得しなければ処方する」という医師が50%、「希望どおり処方する」
  という医師が13%いるということでした。
  これに対して、「説明して処方しない」は33%だったようです。

  また、10~60代の一般の男女710人を対象にした調査では、抗生物質が有効な病気はという
  質問に、インフルエンザが50%、風邪が44%と回答した人がいたということです。半数以上の
  人が、抗生物質がウイルス性の病気にも効くと考えていることが分かります。

 

  昨年6月に厚生労働省は、軽い風邪や下痢の症状に抗生物質の使用を控えるよう、医師の診断手順
  などを示した手引書を公表しています。

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  不適切に抗生物質を繰り返し処方されることで、有効であったはずの抗生物質が効かなくなり、打
  つ手がなくなってしまうと危惧されているからです。

  手引書では、「抗生物質は風邪には効かない」と告げることなどが書かれているようですが、未だ
  6割の医師が不適切に処方しているのですね。

 

  ウイルスが体内で増殖するのを抑えてくれるのは、抗ウイルス薬です。治す薬ではありません。
  タミフルやリレンザが、インフルエンザウイルスに対する抗ウイルス薬になります。

 

  また細菌による感染症とはいえ、抗生物質の飲みすぎは、もともと備わっている免疫力をどんどん
  下げてしまいます。そうなると、他の病気にもかかってしまい、悪循環になります。


  重要なことは、まず感染症にかからないよう予防をしっかり行うことです。
  かかってしまっても、抗生物質、抗ウイルス薬はできるだけ服用せず、自分の体の免疫力で治すよ
  うにしましょう。

  そして日頃から免疫力を上げるように心がけましょう。

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